未 平成3年2 分割債務 共有物の管理
【民法】 平成3年・第2問
 A、BおよびCは、共同してD所有のリゾ−トマンションの一室を代金1500万円で買い受けた。A・B・Cの間では、売買代金を各自500万円ずつ負担するとの約束があった。
1  約定の日に、BおよびCは、それぞれ代金として500万円を持参し、Dはこれを受領したが、Aは、代金を持参せず、その後も支払おうとしない。この場合、Dの採り得る法律上の手段について述べよ。
2  A・BおよびCは、マンションを買い受けた後、これを交代で利用していたが、AおよびBは、Cに無断で、マンションをEに賃貸し、Eがこれを使用している。この場合、Cの採り得る法律上の手段について述べよ。



=構成=

一、 小問(1)について

 1 1500万円で所有する不動産を売却したDは、代金のうち500万円の支払いをうけていない。そこで、Dは未だ支払われていない500万円を支払ってもらうか、そうでなければ契約を解除することが考えられる。以下、検討する。
 2 ABCの債務の性質 連帯債務ないし、不可分債務といえれば、Aの未払い分をBCに請求できる。??
 でなければ、Aの支払いがない以上、
  債務不履行による解除→自己の債務を免れる。 そして損害賠償請求
  【分割債務か不可分債務か】
  →反対給付の不可分性から、不可分債務とすべき BC各々に全額を請求できる。
 BCからの支払いがあるまで、引渡、登記移転を拒絶できる。
 支払いがなければ、解除したうえで、損害賠償請求できる。


二、 小問(2)について

 1 共有物の利用・管理 

 【共有物の管理252条】