法学座敷牢 別名 ろうやぁ

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1-4-02仮定的因果経過(条件関係肯定説)

論証

 (択一的競合事例の論証:条件関係否定説
 もっとも、Aの行為がなくても、Bの代替的行為によって同じ結果が惹起されたであろうという、いわゆる仮定的因果経過の事例では、A行為がなくとも結果が発生したのであるから両者間に条件関係はないようにも思われる。
 しかし、潜在している代替的行為が違法である限り、行為を現実化させないことが(Bにも)要求されるのであり、代替行為が現実化されないことを前提に、(Aの)行為の結果回避可能性が判断されるべきである。
 したがって、現実化しなかった代替的原因である他人(B)の行為の考慮は否定され、その結果、A行為と結果との条件関係が肯定されると考える。

関連条文


検討

 山口は『刑法総論』では、学説を修正し、仮定的因果経過については条件関係を認めている。

 LECのCBOOKの解説p59は、修正前の学説に立つ解説であり、間違っている。本当に『刑法総論』が読みこなせているのか疑問。

この論証を使用する過去問

過去問へリンクする。過去問を検討する際に、論証のファイルを直して、リンクを貼る。

参考文献

山口『問題探求刑法総論』p12- 仮定的因果経過事例についても条件関係を否定
山口『刑法総論』p52 上記学説を修正し、仮定的因果経過については条件関係を認めた!
前田『刑法総論講義』p


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