【外国人の政治的表現の自由】
【外国人の政治的表現の自由】

 では外国人に政治的表現の自由は認められるか。
 まず表現の自由そのものは、自然権的自由である精神的自由としてその性質上認められる。
 しかし政治的表現の場合、参政権の行使にかかわるので、国民主権の原理との関係で問題となる。
 原則としては、外国人により様々な立場からの政治的意見が発信されることは、民主政の健全な発展、成熟に資するものであり、積極的に認めるべきであると考える。
 しかし、大きな影響力を有する外国人の政治活動が、わが国の政治問題に対する不当な干渉に当たる場合には、国民主権の原則を歪めるものとして、制約を受ける。
 
 (たとえば、政府打倒を目的とする政治的結社の自由は保証されない)