【付加事実による勾留の可否】A罪で逮捕、A罪にB罪を付加して勾留
【付加事実による勾留の可否】A罪で逮捕、A罪にB罪を付加して勾留

 ではA罪で逮捕して、A罪にB罪をも付加して勾留することはできるか。
 この点、B罪での逮捕が先行していない以上、B罪での勾留は逮捕前置主義に反し許されないとも思える。
 しかし、B罪での勾留を付加しても、もともとA罪での勾留が許されている以上、被疑者に特別な不利益はないと言える。逆に、二罪につき同時に勾留したほうが、別罪につき逮捕、勾留の手続を繰り返すよりも身柄拘束期間が短くなり有利だとも言える。
 よって、B罪をも付加しての勾留も許容されうると考える。


 (付加することの実益)
 ・手続の煩瑣化の防止
 ・B罪の取り調べは、余罪取り調べにならない

(2006/06/17)